阿南 輝政

阿南輝政さん近影

牧草や環境にこだわり大自然が育む豊かな味わいを届けていきたい

プロフィール

阿南 輝政(あなん てるまさ)さん/昭和64年、小国町生まれ。小国高校卒業後、叔父が営む洋菓子店に勤務。平成23年、転職を考えて退職。家事を手伝い始め、酪農家として再スタートを切る。「小国郷4Hクラブ」のメンバーとして、小国の特産物のPR活動にも熱心に参加している。両親、祖父母の5人で小国町在住。

就農のきっかけ

牛舎の画像我が家は、祖父の代からジャージー牛を育てる酪農家。私は就職して4年目で、現在、両親と3人で牛の世話をしています。私は長男ですが、後継者になろうとは思っていませんでした。小学生の頃は、家の手伝いのために友達とも遊べず、むしろやりたくなく、この仕事はいやだなと思っていました。エサやりや牛舎の掃除などは、子供にとっては重労働。夏休みは毎日の手伝いで最悪でした(笑)。

高校を卒業し大分で洋菓子店に4年間勤務して、他の仕事も経験したいと思うようになりました。次の仕事を探す間、実家に戻って牛の世話を手伝うことに。毎日牛と接しているうち、酪農も楽しいと思うようになりました。4年が経ちましたが、まだまだ父に習うことが多いですね。

特産物のPR活動

小国郷4Hクラブでの活動中の画像南小国町と小国町と共同で活動する「小国郷4Hクラブ」は、現在7名。20~28歳の農業関係者が参加しています。

勉強会や交流会を行うほか、県外で物産展や販売会を開き、小国の農産物のアピールも行っています。同世代の農業従事者がどのような姿勢で仕事に向き合っているのか、話を聞くだけでも刺激になります。また酪農しか知らない自分にとって、肉牛や野菜の生産者の話は勉強になることばかりです。

今後の展望

「小国ジャージー牛乳」は、18軒の酪農家から牛乳を回収し、JA小国の牛乳処理場で熱処理やパック詰めを行っています。できるだけ良い牧草を育て、質のよいエサを与えて、おいしい牛乳を提供し続けることが一番の目標です。

また最近は、インターネットなどで独自の展開をしている酪農家も多いので、将来的には取り組みたいと思います。味はどこにも負けない自信がありますし、自分のやる気にもなるので、いつか挑戦してみたいですね。
また、ケーキ職人の修行経験を、ジャージー牛乳を使った商品の開発に役立てたいと思います。「小国ジャージー牛乳」は、飲むだけでなく、いろいろな料理に使えると皆さんに知ってほしいですね。

  • このページの原稿と写真は公益財団法人グリーンストック発行「草原だより Vol.59」より抜粋いたしました。
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