阿蘇市湯浦地区には、日本の典型的な里山の景観と営みが残っています。家の前には水田が広がり、家の裏側には暴風対策や薪をとるための林があります。この林を抜けて坂道を登っていくと草原(牧野)が広がり、牧野では牛馬が放牧されています。この牧野の斜面は、放牧が終了する秋から冬にかけて、牛道(右写真)が明確となり斜面に美しい縞模様の情景や現れます。さらに山肌に雪が積もれば、神秘的な造形を生み出し、この景観は、阿蘇市から小国方面へ向かう道(国道212号線)の途中から見ることができます。また、周りの林や草原では山菜も採取でき、周辺環境と共生した人々の営みがあります。