斗棒作とは、元日の朝や春の彼岸に行われる本年の作柄を占う行事です。約4センチ程の竹の筒(両側にふたなし)に米・ムギ・大豆等それぞれどの作物か分かるように記しをつけます。その竹筒をお米を炊く前にそれぞれ入れて炊き込みます。炊き上がったご飯から竹筒を取り出し、竹筒の中に満遍なくご飯が入っている場合は豊作、半分位しか入っていない場合は異常気象の年と推測して肥料を抑え米の倒伏対策などを行っていたそうです。現在では、天気予報の発達や栽培技術の進歩に伴って、このようなことを行う農家はほとんどいないとのことですが、斗棒作は天候等に左右される農業でより多くの収穫物を得るための先人たちの工夫でした。