白い衣装を着た宇奈利(うなり)の行列と神輿が瑞々しい緑の田の中をゆっくり進む光景が有名な「おんだ祭り」。「おんだ祭り」は、神様が稲の生育ぶりをご覧になる神事で、その年の豊作を祈るものです。「おんだ歌」は、田をまわりながら神輿の後ろを歩く駕輿丁(かよちょう)らによって歌われます。歌詞の一字一字をゆっくりと発する独特の歌声が緑の田に響きわたります。
夏雲の下、展開される古式ゆかしいおんだ祭りは、農の節目節目に行われる大切な農耕祭事です。
おんだ歌は、2月20日に行われる阿蘇の農耕祭事の年頭行事である「踏歌節会(とうかのせちえ)」が歌い始めであり、8月6日の柄漏流し(えもりながし)神事で謡い(うたい)納めになります。