社殿が鳥居より百数十段下にある「下り宮」として有名な草部吉見神社。「草部吉見神楽」は、その神社の夏と秋の大祭で五穀豊穣を願い奉納される、約250年余り続く伝統芸能です。以前、神楽は地域の人々が集まる貴重な機会でした。当地域には5つもの集落が存在しますが、それぞれ距離があることから、普段は他の集落とは会わないことがほとんどでした。神楽のときだけは、5集落から人々が集まりました。そして、神楽を現在まで伝承してきたのです。現在は、7名の保存会で継続されており、神社以外でも地域のイベント等で神楽を披露しています。