黒川牧野組合

日本最大級の牧野で

「周年放牧」や

「親子放牧」

に取り組む

 

 

 

 

 

〇基本データ
・所在地:阿蘇市黒川119-1
・構成員:47名 うち放牧40名
・飼養形態:繁殖
・飼養頭数:443頭 うち放牧頭数382頭
・飼養品種:褐色和種235頭、黒毛和種147頭、馬61頭
・牧野面積:1,410ha

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県道111号を通り草千里ヶ浜に向かう途中、たくさんの牛馬が観光客を出迎える。そこは、日本最大級の牧野面積を誇る黒川牧野。


構成員47名のうち、40名が牧野内で放牧を行っており、各牧区(各地区)で草原の管理や野焼き等を行う。
牛の見回りなどのため黒川牧野では、4月1日から12月20日まで牧番がおり、それ以降、周年放牧を行う組合員は、それぞれ組合員自身で管理する。


また、黒川牧野では、自然の中で、親牛と一緒に子牛も放牧をさせ育成を行う「親子放牧」にも取り組む組合員もいる。分娩は、基本的に畜舎で行い、その後、数週間経つと小さいころから放牧をさせる。夏の時期には、黒川牧野内でその光景が見られるという。


黒川牧野組合の組合長を務める西岡さんは、「今需要があるのは、草原で伸び伸び育った牛。阿蘇の草原の草を食べて育った牛が(消費者に)人気。」と語る。牛が草を食べることは、阿蘇の草原維持に欠かせない重要な要素であり、最近では、環境や草原の保全に関心のある消費者に人気がある。


また、黒川牧野では、牛たちの飲み水を確保するため、「天水ため池」というものが複数存在。牛たちは、その水を飲み育つ。西岡さんは「愛情は持つけど、愛着を持ったら売れない。」と語る。
愛情を持って育てた牛たちは、畜産農家にとって、家族同然の存在である。

最後に、西岡さんに、消費者へのメッセージをお願いすると、「自然の中にいる牛、ストレスなく育った牛を是非食べてほしい」と語った。

黒川牧野にあるため池

ため池の水を活用した水飲み場

飼料を美味しそうに食べるあか牛



餌を持つ組合長についていく牛たち