草原を活用した農業
- 放牧、採草、野焼きなどによる草原の管理
- 畜産だけでなく稲作や畑作と緊密に結びついた草原の活用
- 草原は集落単位で共同管理され、持続的な草資源の利用が長年にわたり引き継がれている
阿蘇の農業
貴重な草原性動植物の保全
- 広大な草原には数多くの希少な草原性動植物が生育・生息
- 九州が中国大陸と陸続きであったことを物語る植物や、阿蘇の固有種も生育
- 絶滅危惧種が集中している生物多様性ホットスポット
生物多様性
美しい草原・農村景観の維持
- 草原景観は人々の農業活動によって作られた「二次的な自然」
- カルデラの中の水田・田畑は長年の土壌改良によるもの
- カルデラ内は上から草原、森林、農地、集落という特徴的な景観
農耕祭事が息づく伝統文化
- 阿蘇火山を畏れ敬う心が火山信仰の元となった
- おんだ祭りなどの豊作を願う数々の農耕祭事
- かつては「草泊まり」や「盆花採り」などの風習があった
農業と伝統文化
世界農業遺産に認定されると
メリット
国内だけでなく国際的な知名度も高まることから、観光振興や農業振興へ活用し、相互が連携することにより新たな地域の農業の牽引が期待されます。
阿蘇の農業の価値が世界レベルであると認められることにより、経済社会の変化に伴い継続が難しくなっている野焼きなどの取組みの維持に対する県全体の機運が醸成されることが期待されます。
阿蘇地域が現在取り組んでいる世界文化遺産、世界ジオパークの認定への弾みとなります。
地域の農林産物のブランド化などの取組を通して付加価値も期待できます。
認定後の責務
認定されることによって、農業生産活動そのものに直接制限が加えられるものではありませんが、認定の核となる農業システムが保全されていくことが必要です。